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制作こぼれ話

「戦国の城」イラスト制作秘話 (歴史群像90号)

香川元太郎氏のお仕事風景を大公開!

下図制作のため、縄張り図上に標高を書き込みます。周囲の等高線と照らし合わせながら数値を出していきます。

地形起こしがほぼ終了し、建物の描き起こしに入りました。線描きが終わると、いよいよ着彩に取りかかります。

ついに完成! この作品は『歴史群像89号』に掲載された松倉城です。遠景が入る絵なので、グリッドのパースや、高さをずらす目盛りを何枚も使いわけながら描かれています。

 雑誌『歴史群像』にて好評連載中の「戦国の城」でお馴染み、香川元太郎先生。その巧緻な筆で描かれる復元イラストは大迫力かつ詳細で、多くの城郭ファンに愛され続けています。
 当たり前の話ですが、現在ほとんどの山城は遺構が残るのみで、土塁や堀・曲輪跡などから往時の姿を偲ぶしかありません。よって測量図と縄張り図から城の全体像を把握し、建築物などは歴史考証に沿ってイラスト化していだだくわけです。
 しかし、イラスト完成までには大変な道のりが待ち受けております。まず本画制作に取りかかる以前に、様々な準備作業が必要になります。最初に行う「地形起こし」を例にみても、測量図に表記されている標高と、山城周辺の等高線を手がかりに各曲輪の標高を推定し、グリッド(方眼)を書き込み、イラストのアングルを決め、遠近法に基づき立体化して等々、ひとつずつ地道な作業を積み重ねていかねばならないのです。
 われわれ編集スタッフは香川先生との打ち合わせで、やたらと曲輪数が多い縄張りや、複雑な地形に立地する城をお願いするたび、心の中でつぶやきます。「先生、今回もすみません…」と。
 このたび先生にご許可をいただき、当ホームページにて山城イラストの制作過程を、順を追って解説するコンテンツを配信いたします。毎号、読者の皆様にお届けしている作品が、どれほど多くの制作工程を経て生み出されているのかが、よくわかるドキュメントです。是非ご覧になってください。

(文=藤四郎)





↓Photo Gallery「戦国の城イラストができるまで」をお楽しみください。
How to Draw 戦国の城――精密歴史再現イラストができるまで