編集後記

「忍城時代まつり」取材裏話

 左衛門尉を車に乗せ、向かったのは武蔵国・忍城――。そう、この日は歴史群像111号に掲載しました「忍城時代まつり」の取材日。今年は映画『のぼうの城』が公開されるとあって話題になりそうな忍城ですが、このお祭りで編集部が注目するのは「自前甲冑武者」のみなさんです。
 誌面でもご紹介しましたが、自前の甲冑に身を包み、お祭りを盛り上げる寸劇や武者行列に参加される一般の方たちです。市販の甲冑では飽きたらず自作して参加する猛者がいたり、兜の前立てをユニークなものにしてみたり、個性豊か。編集部からは私(ジョニーこと藤十郎)、左衛門尉、小平太が参陣し、小平太は左衛門尉の自作甲冑を「雑兵物語」風にコーディネートして意気揚々。
 左衛門尉の微妙な演出(笑)が入った寸劇「忍城水攻め攻防戦」も大盛況で終わり、一仕事成し遂げた武者たちによる忍城までの武者行列が行われました。

左衛門尉「小平太、みっともないから旗を木に引っ掛けるなよ」

小平太「へい」

 忍城に到着するとねぎらいの団子とお茶(有料)が振舞われていました。ここで気を許した小平太は予想通り(?)の展開とばかりに木の枝に旗を引っ掛け、鎧の背中についている旗の差込口、合当理(がったり)を破壊。左衛門尉の自作甲冑は補修が必要となってしまったのでした。
 左衛門尉にこっぴどく怒られた小平太であったのは言うまでもありませんが、その後、行田名物「ゼリーフライ」をむしゃむしゃ食べて「お腹いっぱいッス」と満面の笑みを見せた小平太は編集部の「のぼう様」かも。

 忍城にて一服中の小平太(左)と藤十郎(右)。

(byジョニーこと藤十郎/歴史群像111号)

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