制作こぼれ話

熊本城のあんなところ写真(歴史群像111号)

城郭オタクの愛情

源之進櫓の石落しに付く狭間。

下から見た源之進櫓の石落し。木組みに注目。

飯田丸五階櫓(復元)最上階の屋根裏木組み。

 戦国の城『肥後 熊本城』、楽しんでいただけましたでしょうか?
 新年号にふさわしいメジャーな城を取り上げることに決まったのは、藤四郎から「戦国の城」の担当を引き継いだ“蝮(マムシ)”のジョニーの一声から。
「左衛門尉殿、新年は熊本城やりましょうよ」
「俺、近世城郭はあまり得意じゃないよ……」
「だけどプライベートで行って来たんでしょ。写真も撮ってるならちょうどいいし。熊本城スゲェって言ってたじゃないですか」
「それ、趣味だから……。趣味を仕事にしたくないなぁボク」
「平然とウソつくところが侍らしいですね。原稿料に写真代のせると旅行費用くらい出ますよ。それに仕事にすれば必要経費になるんじゃないんですか」
「クソっ、蝮め(心の声)」
 そんなこんなで時間は流れ、出校したゲラを確認すると拙者の写真は一点のみの使用。あれれ。
 実際に制作を担当する小平太に聞くと。
「誌面につかえませんよ。ディテールばっかりなんだもん。写真は監修の加藤先生に依頼しました」
そんなワケで、没になってしまった可哀想な熊本城の写真をこのコーナーで復活させます。

(文/次郎太改め左衛門尉)

飯田丸五階櫓(復元)内、狭間とその蓋。

宇土櫓の階段。

復元された御殿内の台所にある囲炉裏。

復元された板戸と、その金具。

石垣に空いた排水口。場所がわからん……。

北大手門跡にある門柱の礎石。

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