No.156は7月5日発売予定です。
● 「追いつき、追い越せ!」で頑張っていたあの頃――。
(カラー企画・2019年7月2日)
世界の三大空母保有国。日本にも、かつてそう呼ばれていた時代がありました。巡洋艦や商船からの改造空母ではなく、世界で初めて計画段階から空母として造られた『鳳翔』の建造と時を同じくして始まった日本海軍の艦上機開発。外国人技術者による設計から国産化へ、そして欧米列強のそれと比肩しうる性能を目指しての新型機開発――そんな日本海軍艦上機の足跡をカラーイラストで振り返るカラー企画「超精細イラストで見る 日本海軍艦上機発達史」。前後編企画の前編にあたる今回は、初の艦上機である十年式トリオ(大正10年/1921年)から戦間期の掉尾を飾る九六式トリオ(昭和11年/1936年)までの代表的な機種を取り上げます。航空イラストの第一人者、永井淳雄さんによる各機体の精密イラスト12点を掲載、美麗な描画と資料に基づいて監修された色彩にも注目です。
● 「蝙蝠」になったイタリア航空飛躍の翼(蒼空の記憶・2019年6月24日)
第二次大戦では、戦間期に民間航空用として開発された機種が軍事転用され、活躍した例が数多くあります。今回「蒼空の記憶」で取り上げるイタリア空軍爆撃機、サヴォイア・マルケッティSM.81もその一つ。その源流は国際線旅客機として開発されたSM.73で、お値段ほどほど、お手入れし易く飛行性能も満足――という、イタリア航空界が生んだ名機でしたが、その本格軍用機版がSM.81。独特の三発機形態と固定脚という古臭いスタイルもイタリア空軍機らしさ満開。「ピピストレッロ(蝙蝠)」というニックネームですが、けして「鳥無き島の蝙蝠」ではなかった本機の実力とはいかなるものであったのか。彩色イラストともどもお楽しみに!
● 「決めること」の難しさを楽しむボードゲーム!(付録・2019年6月20日)
155号でもお知らせした付録のボードゲームが完成。対戦プレイ用の「第二段作戦」は、空母部隊消耗戦の端緒となった史実の第二段作戦のように、基地エリア占領か、米空母壊滅か――タイトな勝利条件の中でプレイヤーの決断が求められるゲーム。米軍担当プレイヤーも「空母温存」など日本軍の勝利を阻む戦術で駆け引きを楽しめます。一人プレイ用の「マレー沖海戦」では、限られた索敵情報と刻々と失われる時間――という要素が空襲部隊の出撃タイミングに影響を与え、攻撃の成否に繋がる、という今までにない緊張感を盛り込んでいます。「あの時の決断は正しかったのか」という、プレイ後の余韻も味わっていただけるのではないでしょうか。