雑誌歴史群像―次号制作進行中

No.145 (2017年10月号)

No.145は9月6日発売予定です。

“次なる敵、日本”に備えたはずのイギリスの陥穽とは?
  (検証記事・2017年8月31日)

 終戦とは、次なる別の戦争の始まり。第一次大戦が終わったのち、イギリスは日本を仮想敵に定め、周到な戦争の準備を始めていた。日本陸海軍がイギリスの準備不足と油断に付け入った――そう思われがちな太平洋戦争、開戦劈頭の日本の快進撃。しかし、イギリスの構想では、それは十分に阻止し得るはずのものだった。そんなイギリスの対日戦構想は、なぜ機能しなかったのか? その謎を「幻のシンガポール沖決戦」で検証します。

栗田艦隊に立ち塞がった逞しき“羊”たち! (記事・2017年8月29日)

 日本海軍、乾坤一擲の作戦「捷一号」の発動により、世界最大の大和型戦艦二隻を擁する栗田艦隊は、一路レイテ湾を目指す。しかし、これを迎え撃たんとするアメリカ海軍は、指揮官たちの意見の対立と連携の齟齬から混乱をきたし、飢えたオオカミの群れの前に「ジープ空母」を主体とする羊たちを差し出すことになった。しかし、この羊たちは、ただ餌にされてはいなかった――。特集「死闘! サマール沖海戦」は、圧倒的不利の中で、アメリカ海軍に混乱を収束させる時間を与え、最終的に栗田艦隊の行動に掣肘を加える役割を果たした空母たちの戦いを分析します。

水偵の枠を超えた下駄履きの“代用艦爆” (日の丸の翼・2017年8月25日)

 今回の「日の丸の翼」は、前回に引き続き水上偵察機。でも、時代は進んで『瑞雲』を取り上げます。空力上不利な双フロートの機体ながら、九九艦爆の代役として期待され、こちらも空母の代役を仰せつかった伊勢型戦艦に各二〇機、計四〇機搭載される予定だった『瑞雲』とは、どのような航空機だったのか? 好評の描き下ろしイラストは、まさに代用艦爆部隊がもし稼働していたら、という想定の力作です。実は作者の佐竹さんが、ちょっとした遊び心を加味しているのですが――、答え合わせは本誌発売後にこのコーナーで。

 9月10日追記:上記の答えです=今回のイラストに題をつけるなら、「端雲隊、全機出撃ス!」という感じでしょうか。実際には実現しなかった場面の“架空の記念写真”のイラスト再現です。で、この大編隊を撮影したのは? そう、一番端っこを飛ぶ一機がカメラ担当になってしまったため、このイラストには写って(描かれて)いない、というわけでした。機数、数えてみてくださいね。

“皇帝”の造船所が生み出した艦載機配達屋 (銘艦HISTORIA・2017年8月21日)

世界最大最強の海軍を有するアメリカ合衆国。その底力を伺い知ることができる空母が、今回の「銘艦HISTORIA」のテーマです。実業家、ヘンリー・J・カイザーの提案により、カイザー造船所で産声を上げたカサブランカ級護衛空母は、1年で50隻もの数が建造されました。艦隊や船団の赴くところに随伴し、艦上機の傘を提供する役割を果たしたカサブランカ級に秘められた真価とは?

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