歴史群像バックナンバー

No.93~96

歴史群像 No.93 2009年2月号

歴史群像2009年2月号

■ 第1特集

史上初! 戦車の集中投入による急襲作戦
【カンブレー1917】

第一次大戦において、戦況に膠着状態をもたらした塹壕を突破するため、イギリス軍の新兵器・戦車はカンブレーの戦場に大量投入されて戦果を挙げた。しかし戦車は塹壕突破兵器としての威力は見せつけたものの、やがてドイツ軍戦線は回復され、戦局に決定的な転換を起こすまでには至らなかった。その原因は何であったのか、そしてカンブレーの戦訓はその後どのように生かされたのか。戦車部隊活躍の萌芽となった戦いを通して、その運用の本質を探る。

■ 第2特集

関東に戦国を呼び込んだ男
【長尾景春 起つ!】

室町時代。西に応仁の大乱が続いていた頃、関東でも騒乱の火の手が上がった。古河公方・足利家と、管領・山内上杉家の対立の中で、主家・山内家に不満を抱く長尾景春が蜂起したのである。乱は関東の大小領主を巻き込んで拡大し、さらに扇谷上杉家家宰・太田道灌の台頭を招く――。足利尊氏いらいの関東統治システムを揺るがす騒乱は、関東に何をもたらしたのだろうか。

■ 第3特集

五稜郭開城までの400日
【ドキュメント 箱館戦争】

慶応4年、新政府への恭順を潔しとしない榎本武揚は、艦隊を率いて新天地・蝦夷を目指した。大鳥圭介、土方歳三ら多くの歴戦の士もこれに同調、明治元年「蝦夷共和国」を樹立する。これに対し新政府は本格的な征討作戦を開始、ついに箱館総攻撃に突入した。近代兵器の本格投入と相まって日本有史いらいの大戦闘となった箱館戦争、その過程と激戦を描く。

■ 特別企画

【直江兼続を歩く】

大河ドラマ「天地人」の放映も始まり、世間からかつてないほどの脚光を浴びている戦国の武将・直江兼続。残された史跡や遺愛の品から、激動の戦国時代を生き抜いたひとりの男の人生を辿る。

■ カラー企画

海軍 艦上爆撃機「彗星」/近江 高取山城/オシアンに迎えられるフランスの英霊たち/菱形戦車とカンブレー・タクティクス/世界大恐慌/P-38ライトニング

■ その他の記事

国産化に拘った国防政策の蹉跌『昭和11年 日米自動車戦争』/『山本長官機を撃墜せよ!』/理論先行に終わった『ドイツ 珍 対空兵器』/各国陸軍の教範を読む⑤『行軍 その二:ドイツ軍』/伊号第三六六潜水艦航海長『小平邦紀インタビュー(後編)』/レコンキスタ最後の10年戦争『グラナダ陥落』/誕生から前装砲の最盛期まで『大砲入門①』/公民権運動に捧げた生涯『マーティン・ルーサー・キングJr.』/銃のアクセサリー④『多様化する照準装置』ほか

■ 連載コミック

小林源文 ノルマンディー1944 Act.6(最終話)

■別冊付録

第一次・第二次大戦期『世界戦車ガイド』

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歴史群像 No.94 2009年4月号

歴史群像2009年4月号

■ 第1特集

ドイツ軍に暗黒の日をもたらした「機甲戦」
【アミアン1918】

カンブレーの戦いで大量の戦車を集中投入し、塹壕線の突破を成功させたイギリス軍であったが、追撃に従来どおり騎兵を充てたため機関銃火に阻止され、結局、敵戦線を崩壊させるには至らなかった。英軍はこの戦訓を汲んで、機動性の高い快速の戦車も投入して大突破を図ろうと計画。アミアンにおいてドイツ軍に回復不能な打撃を与えたのであった。のちの機械化戦闘の原点となった「第一次大戦型の機甲戦」を詳解する。

■ 第2特集

天下静謐を阻まれた新政権の選択
【家康、豊家排除の決断】

慶長20年(1615)、大坂夏の陣で豊臣家は滅んだ。しかし“タヌキおやじ”徳川家康が企んだ天下獲りの総決算といわれてきたこの戦いは、太閤秀吉没後の混乱を収拾し、天下静謐を目指そうとした家康の思惑に反した、錯誤と苦渋の結果であった。では、関ヶ原の戦い以降、大坂の陣に至るまでに家康の豊臣政権観はどう変わったのだろうか。また、何を引き継ぎ、何を切り捨てたのだろうか。

■ 第3特集

老将ペタンの深慮と誤算
【ヴィシー 憂鬱の政権】

第二次大戦下、ドイツに降伏したフランスに生まれた、老将ペタンを首班とするヴィシー政府。ナチスに屈服した傀儡政権とされ、レジスタンス、そして自由フランス軍の栄光が輝くほど、その影は色濃く見えてしまう。果たしてその存在はただ、ナチスに迎合するだけであったのか…。戦後糾弾され“抹殺すべき4年間”とすら言われる政権の、暗部に隠された真実を見つめ直す。

■ カラー企画

陸軍 二式戦闘機「鍾馗」/阿波 東山城/グラナダ開城/中戦車Mk.Aホイペット/フラワー級コルヴェット/パレスチナ/燃える赤壁の戦場/いま三国志・中国史が熱い!

■ その他の記事

極北の海に呑まれた船団『ロシアン・コンボイ PQ‐17』/国家の動脈を確保せよ『総力戦と鉄道行政』/輸送・展開・設置・発射!『報復兵器V2運用マニュアル』/各国陸軍の教範を読む⑥『行軍:ドイツ軍(後編)』/駆逐艦「野分」砲術長『茂木明治インタビュー(前編)』/英仏百年戦争の最終章『アキテーヌ攻防戦』/初期の運用と砲兵の誕生『大砲入門②』/5.15事件異聞『天行会および独立青年社事件』/発達と効果の原理『パラシュート①』ほか

■ 巻末特別企画

雑誌「歴史寫眞」に見る戦場の風景『報じられた第一次世界大戦』

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歴史群像 No.95 2009年6月号

歴史群像2009年6月号

第1特集

連合艦隊の“目的地なき航海”
【帝国海軍 第二段作戦】

ミッドウェー海戦の失敗は「運命の5分間」に象徴される現場指揮官の判断ミスにあったとは、よく語られるところである。しかし、真の敗因は作戦遂行以前のもっと根深いところにあった点を見過ごしてはならない。そもそも日米開戦の段階から陸軍と海軍の、あるいは軍令部と連合艦隊の間に戦略観の違いがあり、開戦後においても方針のズレが埋まらないまま、その場しのぎ的な作戦が続行されたのである。海軍はなぜ「MI作戦」を選択したのか。その失敗の本質に改めて迫る。

第2特集

精強なる“龍の軍団”の実相
【解析 上杉家の軍事システム】

戦国時代の軍役については、着到状の研究などにより、後北条や武田が兵科の整備をある程度進めていたことが知られるようになった。他方、上杉軍にはそうした整備があまり見られない。武田・後北条亡きあとにも有数の大大名家として、大規模化する数多の戦役に参陣するにもかかわらず、ついぞ大坂の陣に至るまで大きな変革がなされた形跡が認められないのである。上杉はなぜ他家のような改革を行わなかったのだろうか。改変なき軍制改革とも言い得る上杉軍の謎に挑む。

第3特集

暴力の応酬はなぜ止められないのか
【ガザ紛争2008‐2009】

昨年末に突如始まったイスラエルの空爆により、ガザは再び戦場となった。現在は「一方的戦闘中止」により、形ばかりは停戦状態だが被災地の被害は甚大であり、問題の本質は何ら解決をみていない。イスラエルは何を欲しているのか。なぜハマスはパレスチナ民衆の支持を得ているのか。なぜ暫定自治政府はコントロールを失っているのか。そもそもガザはなぜ係争の地であり続けるのか。報復の応酬が続く現在進行形のガザ問題を、歴史的経緯もふまえて再検証する。

特別センターカラー

“日本の真珠湾”に残る陸海の戦争遺跡『探訪 トラック諸島』

カラー企画

特報「真夏のオリオン」/海軍 零式観測機/越後 栃尾城/三笠艦橋の図/B-25 MITCHELL/核兵器のキノコ雲/“商鞅の変法”とは

その他の記事

製造現場の実像『密着!軍用機工場』/激動と迷走の日本外交『日独伊 三国同盟』/史上最大の作戦を秘匿せよ『モントゴメリーの影武者』/マウリッツ軍制改革の結実『ニューポールトの戦い』/艦載砲の完成『大砲入門③』/大捷日本に冷水を浴びせた16機の刺客『ドゥーリトル襲撃隊』/海軍横須賀砲術学校教官『茂木明治インタビュー(後編)』/基本構造と最新タイプ『パラシュート②』 ほか

巻末特別企画

雑誌「歴史寫眞」が報じた最新の科学と軍事『20世紀初頭の兵器事情』

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歴史群像 No.96 2009年8月号

歴史群像2009年8月号

第1特集

戦略の過誤が招いた海兵隊の敗北
【ペリリュー島攻防戦】

米軍は制空・制海権をすでに確保していたにもかかわらず、なぜ多大な犠牲を払ってまで島の占領に拘ったのか。そして迎え撃つ日本軍はどのような戦法で挑んだのか。後にニミッツをして「不可解」とまで言わしめたペリリュー島攻防戦の全貌を探る。

第2特集

列藩同盟の精兵はなぜ惨敗したのか
【会津戦争】

幕末の会津藩は、薩摩藩と並んで当時最高水準の学識と武力を誇るといわれた。しかし会津戦争では白虎隊の悲劇を生み、シンボルの会津若松城を砲撃で穴だらけにされ、無残に敗北した。精強で鳴らしたはずの会津武士はいかに戦い、そして敗れ去ったのか?

第3特集

砂漠に潰えたムッソリーニの野望
【イタリア軍の北アフリカ戦線】

イタリアの最高指導者となったベニト・ムッソリーニは、アフリカにおける自国の権益拡大を目指して、イギリスの影響下にあるエジプトに侵攻した。だが、その結末は戦史上、類を見ない惨劇となってしまう。大戦初期のイタリアの戦いを分析する。

センターカラー特集

敗因は“水際撃滅”のみに非ず【検証 日本陸軍の対上陸戦術】

カラー企画

カレーのドイツ軍列車砲/陸軍 一〇〇式重爆撃機「呑龍」/出羽 畑谷城/戦史の名画をよむ「ホーエンフリートベルク」/WWⅠ 黎明期のフランス戦車/フォトギャラリー「第二次大戦とビッグ3」/復讐の春秋―臥薪嘗胆―

その他の記事

歩兵支援に特化した運用思想『フランス戦車隊、前へ!』/任務を全うした佐久間艇長の遺徳『第六潜水艇浮上せず』/“戦場にかける橋”その虚構と史実『泰緬鉄道』/各国陸軍の教範を読む⑧『行軍:日本軍』/ペリリュー戦 奇跡の生還者『土田喜代一インタビュー』/ドイツ三十年戦争『Episode1:ベーメンの反乱』/野戦砲の整備と砲兵の確立『大砲入門④』/ヒトラー暗殺計画の実相『ワルキューレ作戦』/降下方法と最新装備『パラシュート③』/信長の独断『丹羽長秀と緑の戦士』/戦場のミステリー『幽霊飛行機』/THE WAR MOVIE『砂漠のライオン』ほか

新連載コミック

吉原昌宏 『戦場伝説』Scene1/祈り―A PRAYER―

別冊付録

イギリス空軍戦闘機ガイド[1935‐1945]RAF&FAA Fighters

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