雑誌歴史群像―次号制作進行中

No.163(2020年10月号)

No.162は9月6日発売予定です。

戦火の中で鍛えられた、空から来る「悪魔」たち(カラー企画・2020年9月1日)

空挺部隊は、それを有する各国の軍隊の中で「精鋭」に位置づけられることが多い。それは、輸送機からのパラシュート降下やグライダー降下といった、一般的な訓練では身につかないスキルを備えていること。さらに地上部隊よりも軽装備で敵地へと降下し、味方の到着まで拠点を確保し、あるいは目標を急襲して脱出する、といった特殊性の高い任務を担うからでもある。そんな空挺部隊の中に、第二次大戦で生まれ、「赤い悪魔」の名で対戦相手から恐れられた精鋭たちがいた。次号カラー企画、CG彩色でよみがえる! COLOR DOCUMENT「赤い悪魔 イギリス陸軍空挺部隊の軌跡」は、その創設から編成、実戦投入、著名な激戦地での足跡を彩色写真と解説で甦らせます。必ずしも世界に先駆けたわけではなく、また恵まれた装備、訓練環境でスタートしたわけでもなかった赤い悪魔がいかにしてその名を轟かせていったのか。象徴的な赤いベレー帽を被った「敵に回したくない男たち」の勇戦奮闘の姿にご期待ください。

「ドイツの誇り」vs.「イギリスの意地」、大西洋に雌雄を決す!(ドキュメント・2020年8月24日)

1941年5月18日、英海軍艦艇の漸減の意図を含む通商破壊作戦「ライン演習」により重巡『プリンツ・オイゲン』を従えて1隻の巨艦がゴーテンハーフェンを出港した。その名は戦艦『ビスマルク』。ドイツが当時世界最大の排水量と性能を誇り、その存在が英海軍に大いに警戒されていた『ビスマルク』は、デンマーク海峡で迎撃に出撃してきた巡洋戦艦『フッド』を轟沈、新鋭戦艦『プリンス・オブ・ウェールズ』に深手を負わせ、英海軍の懸念を現実のものとして見せた。しかし砲戦の結果、被弾による燃料の流出により『ビスマルク』は作戦継続を断念、単独でフランスへの帰還を目指すことに――。特集「戦闘ドキュメント 戦艦『ビスマルク』最後の大砲撃戦」は、英海軍との第1ラウンドに勝利した『ビスマルク』のその後の戦いを、多彩な図版を駆使して詳解します。復仇の炎をたぎらせるがごとく、海空の捜索と包囲網で宿敵を絡め捕らんとする英海軍の意地、そして、実戦で示した個艦戦闘力をもって包囲網突破を図る『ビスマルク』の戦いを、時系列を追いながら克明に描き出します。英海軍が見せた執念とは、そして追いつめられる『ビスマルク』の姿とは。大西洋に砲声轟く一大海戦のドキュメントにご期待ください!

器用に転身を果たし、働き続けた英空軍双発爆撃機。(蒼空の記憶・2020年8月21日)

好評連載中の「蒼空の記憶」。今回は第二次大戦前の1930年代半ばに登場した英空軍双発爆撃機の一つ、「アームストロング・ホイットワース・ホイットレー」を取り上げます。「ホイットレー」は、あまりに保守的な設計ゆえに、英空軍をして「大失敗」と認める他なかった双発爆撃機「ヘイフォード」を更新する近代的双発爆撃機として開発されました。分厚く面積の広い主翼、長い胴体に双尾翼、下あごが垂れ下がったような機首形状など、独特なデザインの機体でしたが、操縦安定性に優れ、爆弾搭載量も大きく、生産途中からエンジンをロールスロイス・マーリンに変更するなど性能向上も果たします。最高速こそ「マーリン」装備型で350キロ/時台と高速ではないものの、2600キロを超える航続力で、英空軍機として対独宣戦布告後初となる独本土への侵入(宣伝ビラ撒き)、続けて帝都上空でもビラ散布に成功し、本物の爆弾を投下する任務でも次々と「お初」を実現。1940年代に入ると旧式化は明らかでしたが、爆撃任務から外されて以降も様々な任務に対応して大戦を生き残ります。性能的に突出した美点を持たないように思える「ホイットレー」が、なぜ英空軍に重宝され、活躍の場を広げることができたのか。開発目的に込められた運用思想を紐解くとともに、地味ながら英国の戦いを支えた「名機」の姿を、彩色写真とともに蘇らせます。
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