日本の歴史を牽引してきた~鉄道遺構を訪ねる
● 横川駅から峠の湯へ 「アプトの道」はアプト式列車の走っていた旧路線を遊歩道として整備したウォーキングトレイル。横川駅をスタートして碓氷第3橋梁(通称めがね橋)まで続いている。横川駅からめがね橋までは約4.3km、途中の碓氷湖散策(一周約1.2km)を加えれば往復約10kmのルートだ。第1回は中間地点の峠の湯までをご紹介。
● 旧丸山変電所 ↑変電所跡には同じレンガ造りの建物が2棟並んで建つ。こちらは蓄電池室となっていた横川側の建物。 横川~軽井沢間の電化工事が着手されたのは1910年(明治43)。翌1911年には横川火力発電所、丸山変電所などが建てられ、1912年(明治45)から電車が運行するようになった。レンガ造りの建物は2棟あり、横川側の建物が蓄電池室で列車が上り勾配にかかる時に必要な電力を補うためのバッテリー312個が整然と並んでいた。軽井沢側の建物は機械室で発電所から送られてきた電気の電圧を変える変圧器と交流電流を直流に変える回転交流機が置かれていた。ここは長らく廃墟のようになっていたが、2002年に保存修復工事が完了して当時の美しい姿を見せている。 |