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書籍

 歴史人物のエピソードが楽しく読める歴史入門書!

侵略か、解放か!?
『世界は「太平洋戦争」とどう向き合ったか』 山崎雅弘・著

世界は「太平洋戦争」とどう向き合ったか

ISBN:4-05-405417-X
四六判ソフトカバー・
  296ページ

五大国(米・英・独・ソ・中)のすべてが
この戦争の勃発を歓迎した!?


英米独ソ中の五大国からインド、タイ、モンゴル、仏印・蘭印まで、多くの国・地域が関係した太平洋戦争。各国はそれぞれ異なる事情の下、この戦争をどう捉え、どう対処し、どう利用したのか?彼らそれぞれの視点から見ることで、単に「侵略」「解放」とは言い切れない、あの戦争の実態を浮き彫りにする!

筆者からのコメント

 本書のテーマは、日本以外のそれぞれの国や地域の視点で、太平洋戦争の実像を「外側から」検証し直そうというものです。序章と全八章という構成で、各章の内容は以下の通りです。

【序 章】チャンドラ・ボースとインド独立運動

【第一章】五大国の「太平洋戦争」

【第二章】フランスとオランダの「太平洋戦争」(仏領インドシナ、蘭領東インド)

【第三章】米英植民地群の「太平洋戦争」(英領ビルマ、マラヤ、ボルネオ、シンガポール、米領フィリピン)

【第四章】泰と外蒙 東亜独立国の「太平洋戦争」(タイ、モンゴル)

【第五章】豪加 英連邦諸国の「太平洋戦争」(オーストラリア、カナダ)

【第六章】大東亜共栄圏の理想と現実

【第七章】日本の敗北をにらんだ連合国の策動

【第八章】東南アジア植民地緒独立


 これまで日本で刊行された数多くの太平洋戦争に関する文献は、日本を主体または「構図の中心」として描いていましたが、日本人の価値判断基準で「ドームの内側から」建物を眺めていたのでは、見えない要素も多いのではないか、というのが、この本の企画の出発点でした。また、各国ごとに太平洋戦争の前後の状況を記した歴史書も少なからずありますが、太平洋戦争という一つの出来事を「ドームの外側から眺める」視点で、横断的に各国の「太平洋戦争との関わり」を読み解いた本が見当たらないように思えました。

 日本人は、歴史的に見て、価値判断基準の同質性や物事に取り組む際の勤勉さが大きな強みを発揮することが多々あり、昭和後期の目覚ましい経済発展も、こうした土壌に支えられていたと言えるかと思います。その一方で、もし日本人という「集団」の現状認識に錯誤や欠落があった場合、その事実に気付きにくく、また内心で気付いても「組織の調和」を乱すことを恐れて言い出せない、という風潮も根強く存在しています。そして、現状認識に隠れた錯誤や欠落を放置したまま、組織として、あるいは個人として、国家に掲げられた目標を「勤勉に」追求した場合、かえって勤勉さに重きを置かない国民よりも、悲劇的な事態を招いてしまうという事例も多々あったように見えます。

 当時の日本政府や軍官僚たちが、それと気付かないままに陥ってしまった「現状認識に隠れた錯誤や欠落」の背景や原因を知るためには、「あの戦争は正しい戦争であった」とか「邪悪な戦争であった」というような、日本の立場から見た正邪の道徳的判断をいったん排した形で、当時の「情勢」をありのままに知る必要があると思います。そうした「ありのままの当時の情勢」と当時の日本政府や軍官僚の「現状認識」の落差を対比させることで、ようやく「あの時代の日本人の思考に、何が欠けていたのか」を知ることができるわけです。

 ムック『決定版 太平洋戦争』シリーズ(全10巻、学研パブリッシング)を読まれた人ならお気づきかと思いますが、この本は同シリーズで私が担当した原稿を基に、大幅に加筆修正し、テーマに合わせて再構成したものです。カナダ、アメリカ、オーストラリア、蘭印(インドネシア)、フィリピン、シンガポール、ボルネオ、マラヤ、タイ、仏印(ベトナム、ラオス、カンボジア)、ビルマ、インド、中国、モンゴル、ソ連と、日本の周囲をぐるっと一周する、大小それぞれの国(または地域)の内情と「目指す目標」そして「それを達成するための戦略」がどんなものであったかについて、わかりやすく解説しています。

 本のテーマは太平洋戦争ですが、アジア諸国の太平洋戦争以前の略史も簡潔に説明しているので、それぞれの国の成り立ちについて知ることのできるコンパクトなガイドブックとしても使っていただけるかと思います。また、戦前・戦中に日本で出版されたアジア諸国・諸地域に関する文献も多数活用し、実際のところ「当時の日本人はアジアの各地域をどう見ていたのか」についても、「戦後の(軍国主義否定の)バイアス」を排した形で浮き彫りにしようと試みました。

 この分野に関心のある方に、ぜひ一読をお勧めいたします。

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『決定版 第二次大戦 激戦FILE99』
白石 光・著

決定版 第二次大戦 激戦FILE99

ISBN:4-05-405406-4
B5判・オールカラー240ページ

太平洋戦域からヨーロッパ戦域まで
戦史に残る死闘99を多数の写真をまじえて
わかりやすく解説!

主な内容

【太平洋戦域 前期:日本軍の進撃】
パールハーバー奇襲ほか

【太平洋戦域 中期:膠着】
ミッッドウェー海戦ほか

【太平洋戦域 後期:連合軍の反攻と日本の敗北】
硫黄島の戦いほか

【ヨーロッパ戦域①東部戦線】
モスクワ攻防戦ほか

【ヨーロッパ戦域②西部戦線】
バトル・オブ・ブリテンほか

【ヨーロッパ戦域③地中海戦線】
タラント空襲ほか

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河合敦の ぶらり大江戸時代劇散歩』
河合 敦・著

ぶらり大江戸時代劇散歩

ISBN:4-05-405247-9
四六判・248ページ

時代劇が10倍楽しくなる大江戸散歩ガイドブック!!

テレビでもおなじみ歴史研究家の河合敦の解説付きで、実在する時代劇の主人公6人の生涯をたどりながら史跡を巡る。50余の街と今まで知らなかった110余の史跡を訪ねて歩く、江戸歴史散歩本の決定版!!

本書の内容

6人の主人公と主な散歩場所
【堀部安兵衛】
高田馬場/両国/築地/銀座/新橋/芝/田町ほか
【大岡越前】赤坂/芝大門/日比谷/大手町/小石川/白山/谷中ほか
【長谷川平蔵】】浅草/菊川/佃島/月島/目白台/四谷ほか
【遠山金四郎】有楽町/八丁堀/日本橋小伝馬町/南千住ほか
【新選組】小石川/上野/一之橋/南品川/板橋ほか
【勝海舟】両国/吾妻橋/向島/浜離宮庭園/半蔵門/赤坂ほか


★史実解説、詳細ルートマップ、現場写真も充実の親切本!

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『決定版 世界を変えた兵器・武器100』
松代守弘・桂 令夫 著

決定版 世界を変えた兵器・武器100

ISBN:4-05-405364-5
B6判・オールカラー240ページ

弓、刀剣、銃、大砲、軍艦、戦車、無人機……
古代から現代までの世界の兵器・武器を収録!

主な内容

【第1章】古代
投槍/弓/チャリオット/三段櫂船/バリスタ/グラディウス ほか

【第2章】中世
ランス/ギリシア火/火薬/ロングソード/トレブシェット ほか

【第3章】近世
ハルバード/パイク/マッチロック銃/銃剣/サーベル ほか

【第4章】近代
ドライゼ銃/ミニエ弾/ガトリング銃/ホワイトヘッド式自動水雷 ほか

【第5章】第一次世界大戦
マキシム機関銃/Gewehr98/ドレッドノート/MkI戦車 ほか

【第6章】第二次世界大戦
ソナー/MG34/Sマイン/C47/T34/ジープ/ゴリアテ ほか 

【第7章】現代
AK47/ノーチラス/UH1/エンタープライズ/ハリアー/プレデター ほか