このコラムの遠いご先祖にあたる…ような気もする
名著『武将列伝』に、信玄は載っていなくて
それは著者であるところの海音寺潮五郎先生が
「信玄のどこが名将か解らない」と言って
リストから外したからだ…とか聞いたような記憶があるんですが
本当なんでしょうか？

個人的には戦国武将に「公」をつけて呼ぶのがキライでして
それは別にケチをつけて引きずり降ろしてやろう、
などという大それたモノではなく
名を残した武将だって、数百年前の人物だって
人間である以上、先入観を捨てて見てみれば
若いうちは恥ずかしい失敗をしたり
若くなくなってもオトナゲない言動をしてしまったりしてるやんか！
問題はそこからじゃないんスか？
その恥をどうリカバーしたとか
どうリカバーしないで開き直っちゃったとか…
を評価してあげましょうよ、ていうのが
大袈裟に言えば「ノブナガサン史観」。

血の滲むような努力の末、成功を収めたのに
「あの方は天才だから」とか
「我々とはそもそもの出来が違うから」とか言われちゃったらさ
…言われた方は結構切ないと思うんですよね。

信玄で言えば「風林火山」。
ま、信玄の代名詞みたいに言われてますよね。

疾きこと風の如く
静かなること林の如く
侵掠すること火の如く
動かざること山の如し

自分がそうではないからこそ
信玄はスローガンに掲げたんじゃないの？