さて歳月は流れ、私こと晴れてマッハのオーナーになっております。
…コレね、オモシロイですわ。
そして改めて、信長っぽいなぁと思う。
構造はきわめて単純。
コンセプトも明解。
ただ、それを発揮するためには全ての面で無理を強いる。
いや、無理無理を強いる。
覚悟も要求される。
「数字上の性能では時代遅れになっても
その個性は唯一無二。」
誰しもが言うことだけど、実感です。
信長は中世の最後か、近世の最初かって論議があるでしょ?
マッハを見て思うけど、やっぱり中世の最後だと思うなぁ。
その時点で可能なコトは無理矢理やり尽していて、
そのためにバランスが崩れてしまった…故の個性。
例えばエンジン。
中央シリンダーを効率良く冷却しないと、性能が発揮出来ない
→走行風を当てるためにフロントフォークを寝かす
→荷重が後ろ寄りになり、ウィリーしやすくなる
→リアサスは踏ん張るために硬く設定されてるの?
→でもフロントは柔らかいんですけど?
→おかげで前後にガックンガックンだぁ!
てな具合。
要は60年代後半のクセに、市販車のクセに、
空冷2スト3気筒なんてエンジンで、
60馬力出そうなんてのがイケナイ。
でも、技術的にもコスト的にも、何より開発期間の短さからそうするしかなかったということ。
今なら水冷4スト4気筒で、何の問題もなくクリア出来てしまう。
というワケで我らがカワサキさんも90年代に入り、
「4ストマッハ」のコンセプトを謳った
ザンザスというモデルを出しました。
普通に速かったんだけど、普通だということで
不人気車のまま終っています。
おおの のぶなが |
じゃあワザとイカレたモデルを作ったら? 現代の規制じゃあ、騒音も排ガスもクリア出来ないし …その前に多分PL法に引っかかる…ので、再発は不可能。 信長もマッハも、マネして出来るもんじゃないっていう見本ですよ。 お解りですか? 信長カブレの皆さん? ていうかさ…… 気軽に俺の名を使うなぁぁぁぁぁ!(本音) 2007.6 大野信長 |