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ブルーインパルスJr

大地を駆ける“蒼い笑撃”!?
君は「ブルーインパルスJr.」を知っているか?

 白と青に塗り分けられた機体。スモークの尾を曳き、華麗に宙を舞う美と技の極致!……というのは皆様お馴染みの曲技飛行チーム「ブルーインパルス」。今回ご紹介するのは、白青カラーの「車体」に、スモークをまとい、地面を駆け回る「ブルーインパルスJr.(ジュニア)」(以下勝手に「BIJ」と略)です。写真と2007年松島基地航空祭での撮影動画でお楽しみください。
ブルーインパルスJr.とは?
「BIJ」は、航空自衛隊松島基地に所属するチームで、エンジン整備士らによる部活動。基地祭などで、飛行展示の合間などに地上滑走による曲技飛行……いや、曲技走行を披露しています。
 チームの「装備」は練習機ならぬ原付バイクで、これにT-4ジェット練習機を模した外装(かつて流行ったタマゴ飛行機みたいな)を施しています。尾翼やピトー管なども再現してあり、なかなか凝った造りです。2007年より三輪バイクを使った新型機にチェンジしましたが、以前の機体を惜しむファンも多いようです。余談ですが、模型メーカーのハセガワからは、前バージョンのT-4ジュニアを3機セットにしたプラスチック・モデルキットも発売されています。
 もちろん「BIJ」が注目を集めたのは可愛らしい機体だけが理由ではありません。スモークや小道具を使って行う、本家本元の「ブルーインパルス」の曲技飛行を彷彿とさせるコミカルな演技も魅力です。内容も本格的なもので、編隊走行から散開、交差、隊形変化などなど、「ブルーインパルス」のプログラムに負けず劣らずの多彩な演技で構成されています。観客の笑いと歓声が交錯する華麗なステージは、空を見上げて首が疲れた観客を癒してくれる一服の清涼剤といえるでしょう。「ジュニア」といえばイメージは親子の関係ですが、むしろ出来のいい兄貴とお茶目な弟、といった関係でしょうか。
 ちなみに、動画で紹介している航空祭の演技ですが、MCの方は、見た目はお姉さんですが中身はお兄さんです(このMCの方も人気)。
 基地祭での初登場は1993年の松島基地航空祭で、以後ほかの基地での航空祭にも参加し、熱烈な「ジュニア」ファンをも生み出すほどの人気を得ました。しかし2007年に小牧基地航空祭で接触事故が発生したため、一時活動を自粛。その後活動再開するも、2011年の東日本大震災で被災、再び活動の危機に見舞われましたが2014年現在活動を再開し、元気な“飛行(?)”を見せてくれています。
 なお、一般にジュニア・チームと呼ばれる「部活」は他の基地にも存在しており、静浜基地のT-7ジュニア(T-7はレシプロ練習機)や島根県高尾山分屯基地のレッドクラブ(自転車にF-15風の外装)が有名。小牧基地にはなんと、4発輸送機C-130を模したジュニア(軽自動車改造)もあり、他にも数チーム存在するようです。

↑これが旧バージョン。T-4ブルインの塗装を忠実に再現!

↑棒の先のミニチュアがかわいい、昨年までのダブル・アクロバット。

↑新型は屋根つきの三輪バイク。主翼などの形状が変化している。

↑基地祭では飛行展示以外にも、地上で行われる装備展示も人気が高い。

↑三沢から行商に来ていた米軍機。F/A-18ホーネット。

↑こちらは本家ブルイン。ほぼ快晴の空に、華麗なるスモークの尾を引いた。

↑松島基地ならではのダイナミックなF-2の編隊飛行も披露された。

↑ブルインJr.のパイロットたちとMCかずりんさん。お姐ぶりが大人気。

ブルーインパルスJr. ムービー